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東京地方裁判所 昭和44年(借チ)32号 決定

〔主文〕

本件借地契約(別紙記載)の目的を堅固建物の所有に、借地期間を昭和八〇年四月一二日までに、賃料を本栽判確定の月の翌月から一ケ月金三、二二五円にそれぞれ変更する。

申立人は相手方に対し金二四二万円を支払え。

〔決定理由〕

一、申立の要旨

申立人が相手方から普通建物所有の目的で賃借中の別紙記載の土地について、その借地条件を堅固建物所有の目的に変更することを求める。附随の処分については、存続期間を七五年、地代を一平方米あたり月二〇円、財産上の給付を更地価格(3.3平方米あたり三五万円)の一割にあたる一四一万円程度とすることを希望する。

二、相手方の意見の要旨

本件借地の更地価格は3.3平方米あたり七〇万円、借地権価格はその八〇%と評価すべきであり、財産上の給付額としては借地権価格の二〇%にあたる四五三万五〇〇円が相当である。地代は一ケ月六、九二九円(一平方米あたり五二円)に変更されたい。

三、鑑定委員会の意見の要旨

本件土地の更地価格を坪あたり六〇万円と評定し、財産上の給付額としては、木造建物の借地更新料を基準とする考え方により、一五年後、三五年後、五五年後にそれぞれ現在の更地価格の五%の金額を支払うものとして、それぞれに年利六%の複利現価率を乗じた額の合計額と、建物の高層化による土地利用効率増を考慮し、木造建物を五階建堅固建物にすることによる効用増加率を九四%として、これを右更新料の合計額に乗じた額を加えて計算すると、結局一三七万九、一〇〇円となる。賃料については近隣の比準賃料を中心として月額坪あたり八〇円に増額するのが相当である。

四、当裁判所の判断

(一) 取調べた資料によれば、申立人は昭和三六年八月二五日本件借地上にある木造建物を前借地人から買い受けその借地権を承継したこと、本件借地は国電池袋駅の南東約五〇〇米に位置し、準防火地域第六種容積地区に指定され附近は建物の堅固、高層化が急速に進行しつつあることが認められ、事情の変更により現に借地権を設定する場合は堅固建物の所有を目的とすることを相当とするに至つたものと認められるので、本件借地契約を堅固な建物の所有を目的とするものに変更し、これに伴い借地期間を二〇年延長し昭和八〇年四月一二日までに変更する。

(二) 財産上の給付額については鑑定委員会の意見と当事者双方の意見を参酌し、鑑定委員会の意見による更地価格の約一〇%にあたる二四二万円を相当と認め、賃料については鑑定委員会の意見のとおり増額することを相当と認める。

(白石悦穂)

借地契約の内容

一、目的土地 東京都豊島区南池袋二丁日一番六号

宅地550.41平方米のうち133.28平方米(40.31坪)

二、目的 普通建物の所有

三、期間 昭和六〇年四月一二日まで

四、賃料 一ヶ月二、四四八円(3.3平方米あたり約六〇円七三銭)

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